こんにちは。「て」のデッサンて難しいですよね。そして何で「て」なんて描かないといけないのか?と思ったりしませんか?簡単に描ける訳でもないからです。ですが、過去の多くの画家は人物を描く時、手の表情で作品を面白く見せてきました。つまり手が描けると絵を魅力的に見せることがでのるのです。
手を描く時には3つのポイントがあります。この3つを追求すれば手は日に日にうまく描けるようになります。簡単にすぐに描けるようになるわけではありませんが、続けていればアルブレヒト・デューラー(ドイツ)にような手の描写も夢ではありません。
手のデッサンが上手くなる・3つのポイント
手の表面ばかりみていると複雑なので本質を捉えることが出来ません。ですが本質はプロポーションです。言い換えると骨の関節の位置と骨の長さを捉えることです。これは特にしっかり合わせる必要があります。
形の流れを捉える練習です。鉛筆やチャコールペンシル、パステルで練習するといいと思います。線を途切れ途切れに引いていると形の流れを捉える訓練になりません。わたしもかなりこの練習をしました。一時期は手しか描いていませんでした。手のクロッキーで培ったドローイング力はそのまま人体デッサンに応用できます。そして花やその他有機物にも応用できます。
●手・ドローイング/2002年/紙に鉛筆
手には特有の面の形とその位置があります。
これをある程度描きながら覚えることで、手の形が分かってきます。アウトラインを捉える練習と同時並行したらいいと思います。
手のドローイングを応用する
手の描き方に慣れてくると(つまり曲線や一本線を利用した描き方)
それを他のモチーフにも応用することができます。例えば自然物のデッサン/人物デッサン/花のデッサンなどです。下のデッサンを比べると、形や線の流れを掴むのが応用できているのが分かると思います。
このように手のデッサンはそれ自体だけでなく、そこで得たクロッキー力は他のデッサンで応用することができるので、決して無駄ではありません。
ライブペインティングで似顔絵を描く時、イラストレーションで人物画を描くときにも使える技術です。
そのほか、美術大学受験で言うと多摩美術大学のグラフィックデザイン科の入試、などでは「て」を描けと言われたり、小学校・中学校の美術の授業ではグー・チョキ・パーのどれかのポーズを描きましょうと言われたりするのかもしれませんが、、、、、、、
そういう一時的な目的ではなくて、歴史的に「手を描く」というのは画家にとって、宗教画、歴史画面、神話画、肖像画を描くために必用な修練でしたので練習する価値はあります!
手のように複雑で、いい練習になるモチーフが目の前にあるとは不思議なものです。上手くまる機会はすぐそこにあるので、是非手のデッサン気分転換にしてみてください。
明暗をつける
形がとれてきたら明暗も付けていきましょう。明暗を付けながら考えることは、、、、
「どこに形(面)があるか探る」ことです。人により、手の形には違いがありますが、基本的に手の構造は同じなので、この場所に、こんな形(面)があるというのを研究して覚えていくことをお勧めします
多くの場合、美大受験のために手を描きだすことが多いと思います。ですが、、、、、
手を入試のために描いていると嫌になってきませんか?私は嫌です。自分の作品は大学の為に描いている訳ではないからです。将来のあなたの絵画の為に描いているという気持ちで、描いていればモチベーションが上がると思います。
さらに詳しい内容はオンライン絵画授業でも実施しています。
デッサンが上手くなりたい人はこちらから。
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