今日は友人の肖像画を描いてみました。
現在南米のコロンビアに住んでいるのですが、シリーズで友人の肖像画を描くあくまで予定です。
最近人を描いていないので、、、久しぶりに練習をしたくなってきました。
こちらのマッチョな彼はベネズエラ人で現在コロンビアで仕事をしている友人です。快くモデルを引き受けてくれました。顔を画家が描いてくれるのは初めてだそうです。
ポーズは15分/休憩5分を3回、つまり一時間で完成させました。あまり長く描いても絵が良くなるわけでなく、疲れてしまうので(笑)、一時間で特徴を捉えるのが面白いと思います。短い時間でも特徴を捉えることが絵がの本質であり、絵を描く醍醐味だと思います。
⓵肖像画を描く過程はこうだ/下描き・1ポーズ目
●最初の5分(15分ポーズの内の)
先ずは下描きです大きな顔のプロポーションを捉えます。目鼻口耳の位置。
目鼻口は描くのが怖いと後回しにする方もいますが、、結局描かないといけないんですので、
最初から間違えてもいいのでバンバン取っていきます。顔の中心線の位置、そして、、、、、
耳の位置を捉えていきます。
そして肩の高さも大切です。そして肩幅です。これは男性は女性より広いです。
そして彼のようにマッチョスタイルはさらにそうです。
②目鼻口から描く
●残りの10分(最初の10分ポーズ)
顔をドンドン描写していきます。後回しにしたい気持ちは分かりますが、、ようは骨格から描いていき最後に目鼻口を描くパターンですね、、これはcherry on top!の描き方ですが、私はあまりお勧めしません(笑)
大切なポイントを後回しにしているからです。一番大切なポイントは一番最初に描くことをお勧めします。頬骨から頬っぺたの面はかなり暗くする必要があります。影の面なのでここが暗くないと立体感が出てきません。(前に出てくるべき面)
この絵の場合、というか彼の顔のパターンでは唇を描くのが一番難しかったです。
人間の顔の印象を捉えるのに大切なポイントはいろいろあるんですが、、、
鼻の長さ、そしてオデコの広さ、も大切です。個々人により特徴が違うからです。
このように毎回ポイントを発見するのもデッサンの醍醐味です。
⓷顔全体を描写する・明暗を付ける・2ポーズ目
●次の15分ポーズ
顔全体に明暗を付けます。もうひたすら描きます。目鼻口もひたすら描写します。
顎のしたは影の面です。暗くなります、と同時に質感が柔らかかいので骨に近い部分は線をシャープにしてしたの皮膚のアウトラインはダブダブさせます。ルーベンスのデッサンのように太った人物のに肉がたるんだ部分はアウトラインを緩やかにしているようなものです。
どうでもいい話ですが、、、カナダにいた時のカナダ人のルームメイトがアートが好きで、ルノアールの色はとても綺麗だが、ルーベンスの脂ののったような人体表現はなんてキモイんだと言っていたのが印象的でした。私はルノアールのブルジョア的な登場人物が好きじゃないのです(笑)、ひとによって絵の趣向がちがうのはまた面白いところですね。
毛身の毛も黒く塗りながら大きなアウトラインが見えるようにします。あと、、、、
耳!も描いた方がいいです。ここもめんどくさくて描かない方もおおいということを知っています。私も以前そうだったのですが、やはり耳の中が見えるといいです。ある程度描きましょう!
高校のときの美術の先生の髪型が「鉄拳の平八」にそっくりで、、、、というのは置いといて、、、
美術の先生が、私の耳の中が描かれていない人物デッサンを見て、、「耳の中も見てみたいなぁ」とアドバイスをくれたのを覚えています。ということである程度耳の中も描いて見せましょう。
④完成/胸や方も描写する・3ポーズ目
●完成!・最後の三ポーズ目
顔の印象を改めて見直します。ここで、、鼻が短いのに気が付きました、なので鼻を5ミリほど伸ばしました、そしたらよくなりました。唇のハイライトも描き顔の描写が終わった後は、、、、胸の厚みを描いていきます。影を少し付けるだけで胸の厚みはでます。ロートレックは胸を単純な陰影だけで描き立体感をだしているのと同じようなものです。服の襟、皺を描く必要があります。服のデザイナーも服の皺を描いたりしていますよ。影のタッチの方向は斜めで整理します。
横から見た顔の印象と正面からみた顔の印象がかなり違いますが、短時間で上手く仕上がりました。
彼も「どこでそんな技術を習得したのか?」とメチャ驚いていました。アトリエにこもって修行僧(a monk)のようにもくもくと絵を描くのもいいですが、たまにはこうして外界とのつながりで、ライヴペイントすることが私は好きです。リアルに生きている感じがするからです。
皆さんはどのように絵を描くのが好きでしょうか?
⑤やはり結論はコーヒー
描き終わった後にコーヒーを作ってくれました。ユーチューブでこれは、、、、カプチーノ?
の入れ方を習ったそうです。コンロンビアはクオリティーの高い珈琲が安価で飲むことができ私の楽しみの一つです。
右のクッキーはベネズエラ産の味の強いチーズが挟まれたものです。
コーヒーと味がマッチしていて美味しかったです。
また次回、他の人を描いて行きたいと思いますので、楽しみにしていてください。
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