パナマの美術市場/パナマの絵の相場(中米アートギャラリー)

中米の金融都市パナマで絵はいくらで売られているだろうか?中南米のアート市場に進出したい作家に気になる情報をお届けしたい。私が直に歩き回り目で見て確かめた情報だ。

目次

パナマで一番ギャラリーがある場所


パナマは、アメリカのパナマ運河建設計画で発展した国であるが、貧富の格差も激しい国である。

パナマは、東西横長の国で西は中米で一番裕福なコスタリカ、西はコロンビアコーヒーのコロンビアに面している。国の中心地は「パナマ市街」だ。

ここは要は、、、東京みたいなところである。

つまりここにアートギャラリーのほとんどが存在しているのだ。

カスコ・ビエホ
カスコ・ビエホ

ズバリ狙うはパナマ市街である。

ここは映画インセプションで逆さまで出てくるような高層ビルが立ち並ぶと同時に裏にはスラム街あったりする。

いきなり空からビルが落ちて来たりはしないが、

スラム街は時々犯罪もおきたりするので必要のない場合は近づかない方がいい。


以前私がスラム街を通ろうとしたところ、、住民の人に「ここはあぶないから入るな!」といわれた。

て少しビビった。。。。

そんなパナマ市街にはグーグル地図で調べた限り30件くらいのアートギャラリーが存在している

実際この30件を歩きまくり全て訪ねてみたのだが、

たまに閉まっていたり(土曜日は午後14:00〜15:00にしまったりする。平日はだいたい17:00に閉まる)



グーグル地図には掲載されているのに違うマンションがたっていて「謎に」存在してなかったりと、
全部で15件ほどだけ訪問することができた。

パナマのギャラリーは日曜日はほとんど閉まって知るのでご注意あれ。


そして絵の相場を見たり、ギャラリーのキュレイターや館長さんと話して来たきたので
ホットな内容を紹介したい。

パナマの絵の相場


結論から言って絵の価格はギャラリーや、作家によってかなり違うが、ある程度パナマの相場があるということが分かった。ギャラリー別に紹介していくので参考にして欲しい。

まずはこちらはパナマ市街にあるEnmarcadosというギャラリーだ。

パナマ ギャラリー
パナマ 絵画

中はとても広くたくさんの絵が飾ってある。

こちらでいいなと思った絵画の値段を聞いてみた。


下の作品は小さい絵画(10号くらい)が200ドル=日本円29000円くらい、少し大きい絵画(30号くらい)が400ドル=日本58000円くらいだった。

絵画 値段
絵画 価格


また下の絵画は大きくて額がついている。

最初のものは1500ドル(50号くらいで額付き)=217500円くらい

次のものは2000ドル(80号くらいで額付き)=290000円くらい
だった。

油絵 値段
油絵 価格


こちらギャラリーはいくつか他の支店があるようで、スタッフの方とパナマのアートの相場、日本・韓国の相場とどう違うか?など話を交わした。

月曜日にまた館長さんがくるそうなので、絵を飾って欲しかったり、展示についての話をしたければ連絡して欲しいと言われた。

スタッフの方は気さくで明るい方が多かった。


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こちらはパナマ市街に支店がいくつかある

Wei art gallery というところだ。

絵画 購入
海の絵

左の10〜15号の作品は200〜300ドル=日本円で29000円〜43500円くらい。

右の40号の作品は400ドル=日本円58000円くらいで売られていた。

右の作品が海の波の描写が綺麗だった。


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こちらはArt5 Gallery というところだ。

アートギャラリー



こちらのギャラリーは他のギャラリーよりも少し相場が高いように感じられたが、独自の作風を持っているアーティストを選りすぐって選別している感じを受けた。明るい絵が多く、アーティストも半抽象・抽象画と具象画の両方の作家が展示されていた。

花の絵
抽象画 値段



こちらは花?の抽象画に見える。名札で値段が書いてあった。

上の作品はメキシコのアーティストで価格は2350$(50号くらい)=日本円340750くらい

下の作品はブラジルのアーティストで価格は900$(50号くらい)=日本円130500くらい
だ。

当然だがアーティストの知名度で値段が変わって来ているようだ。

油絵 購入
人物画 購入

右の作品は50〜80号くらいで値段は2500$=362500円くらいだった。

今回、こちらのギャラリーのキュレイターさんと話をしたのだが、キュレイターさんは私の絵が素敵だということで館長さんに、ポートフォリオを送ったらいいと言ってくれた。

またコンタクトを取って見るつもりだ。

ちなみにこちらのギャラリーはイギリスにも支店があるらしい。
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こちらのギャラリーはArt Gallery Traverias Colina というところだ。

カスコ・ビエホというパナマの旧市街のあるスペイン風の建造物が今なお残っている地域にある。

ここは観光客がワンサカくる場所で一等地だ。

なのでここのギャラリーは内装もカッコよくエアコンもよく効いていた(笑

パナマ アート
カスコ・ビエホ

ちょっとお堅い雰囲気だったので、中は撮れなかったが、ギャラリストであり写真家の方が出迎えて絵の説明をしてくれた。

絵の相場は私の感覚だと韓国に近くて
60号くらいの大き絵が4000ドル=580000円くらい
80−100号くらいの絵が7000ドル=1015000円くらい
で販売されていた。

取り扱っているのはメインに同じ作家の絵を個展をするように多くの場所に展示してあり、
他の作家の絵も混じって展示されていた。

オシャレなギャラリーだったのでぜひ機会があれば尋ねてみて欲しい。

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ここ最後にしょうかいするのは
Mrion Gallery というギャラリーだ。

ここは中南米の現代美術でもTOP作家を取り扱っているようだ。

私がみたギャラリーの中でも美術館のような感じで作品を高価で取り扱っていた。
ではみていこう。

現代 アート
現代アート 値段


こちらの作家さんはCARLOS CRUZ-DIEZというベネズエラ出身の作家さんだ。

パナマやフランスを拠点に活動していたらしい。4年程前に80歳ほどで亡くなったそうだ。


光学的なイルージョンを用いて作品を作っていて
背景にはしましまに塗られたパターンがありその手前に鉄に棒が設置してある。

それで背景の光が鉄に棒に反射していて、まるで絵画が動いて見えるのだ!



これはかなり面白い作品だと思って、さらにクオリティーがメチャ高かった。
名前を知らなくてもトップアーティストな雰囲気が漂っている。

やはり売れるアーティストはその人なら「その人!」というスタイルを持っている。

そして気になる値段だが、、、なんと。。。
上の作品は9500$=1377500円くらい。。。

スーパー高い。。。

さらに下の作品はもっと大きい60号くらいなのだが、、、、

現代 美術
現代美術 値段



ん。。。。。?

124000$???=17980000円。。。。

桁が一桁間違っているんじゃないかと思ったが
事実この値段だった。


現代 美術

この作品は80号くらいの大きさだったが。

124000$=17980000円。。。。

同じ値段だった。

つまりトップアーティストになってくると妥当な値段だということだ。


ちなみにこのアーティストさんは工房のような会社を持っていて
そこで弟子達を育てていたそうだ。

そのお弟子さんの作品が2階に展示されているそうで

ミニマル アート
ミニマルアート

この作品は遠近法のイルージョンを利用した彫刻作品。
平面なのか立体なのか?
傾いているのか?いないのか?

とても面白い作品だった。




そしてメチャラッキーなことに館長さんらしき女性が

私が「日本から来た画家だ」と言ったところ

ギャラリーの裏側、作品補完倉庫をスペシャルで見せてくれた。

版画 値段
プリント 版画
版画 販売


この倉庫にはたくさんのセンスのある作品が保管されていた。

ガラガラガラガラと格子を引いて見せてくれた作品は、、、


上の作品はプリント作品で、実際パナマに生えている樹木(樹木が本当にカラフルらしい)
を写真に撮り、また作品として加工したもの
だと言っていた。


左の作品は500ドル=72500円くらい出そうだ。

結論


はい。

やはりギャラリーによって値段変動してくるのがお分かりいただけただろうか。


良いビルディングに入っているギャラリーはやはりテナント代もあるだろうし、値段も高かった。

私の感覚だと正直これは、日本、韓国の相場の30%~75%(幅がある)で売られていたと思う。

ただ日本・韓国の相場より安く売られている絵はクオリティーが全体的に高くなかった
時間もその分、投入して描いているようにも見えなかった。



つまりクオリティーから見る絵の値段は日本、韓国にほぼ近い相場になるように感じられた。


クオリティーの高い絵を描く作家さんの作品は高くなる。



しかし一概にはいえない。
パナマではこの相場とは関係なくクオリティーから見て日本の1、5倍(200%)くらいの相場で絵を売っている作家さんもいた。

つまり40号くらいの絵を2000ドル=290000円くらい(結局いくらで売るのかは作家の自由なので)で売っていたが正直クオリティーが高くなかった。



また、絵のクオリティーに関係なくマーケティングがうまかったりすると、
高額で売れたりするのも事実だ。


実は今回ただギャラリーを見て回るだけでなくて、パナマで完成させた油絵を持参してギャラリストに見せてまわった

作品とギャラリーのコンセプトが合いそうだったり、チャンスが掴めればパナマでの展示もしたいからだ。

結果2つのギャラリーでポートフォリオを送って欲しいと言われたり、
館長さんと話す交渉の機会が掴めそうだ。

何事も挑戦が必要だ。

ではまた次回お会いしたい。

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◆この記事を書いた人

Gemmaのアバター Gemma 源馬久崇ーLandscape Artistー

旅をしながら絵を描いている画家です。
「芸術は人生を豊かにする」ことを信じて活動しています。
大変な時代ですが共に頑張りましょう。

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