バチカン美術館に行ってきました④│ラファエロの実力が見える!アテナイの学堂と聖体の論議

こんにちは。今回はバチカン美術館の中にある、「ラファエロの間Stanze di Raffaello)」という間にあるフレスコ画を紹介していきます。
この間は4つの部屋で構成されていて、ラファエロと彼の弟子によって描かれた有名なフレスコ画がたくさん展示されています。すごく荘厳かつ静かな雰囲気が漂っていました。
ラファエロは当時ローマ教皇ユリウス2世からバチカン教皇庁のこの間にフレスコ画を描いてほしい!と頼まれました。

この4つの間は「署名の間 (Stanza della Segnatura)」、「コンスタンティヌスの間 (Sala di Costantino)」、「ヘリオドロスの間 (Stanza di Eliodoro)」、「ボルゴの火災の間 (Stanza dell’incendio del Borgo)」です。
今回はその中の「署名の間 (Stanza della Segnatura)」を読み解いていきたいと思います。
アテナイの学堂│署名の間

500 cm × 700 cm (200 in × 280 in)
バチカン美術館の訪問で特に私が見たかったのがこの「アテナイの学堂(Scuola di Atene)」でした。皆さんもご存じだと思います。
これはラファエロの最高傑作の一つと呼ばれています。この作品が描かれたの彼がユリウス2世に仕えた1509年から1510年の間です。
彼が最初に手掛けた作品は次に紹介する「聖体の論議」で、この作品は二番目に描かれた作品でした。
この作品にはルネサンスの古典的精神が表現されていると言われています。
絵に登場する人物はソクラテスをはじめ、古代ギリシャの哲学者達です。
ただ、ラファエロは誰が誰だっていうことを言及しなかったのと、かれはそれを解説するための図像学を作ったと思われるが、記録として残していなかったそうです。
なので、、、専門家の推測の域になります。
ミステリアスですね。


この絵の中の大きな構図を見ると水平の廊下と垂直に奥へ続く廊下=十字に見えることから、 学童がギリシャ十字の中にある、つまり、 キリスト教神学とギリシャ哲学(非キリスト教)の調和がコンセプトであると推測されています(当時のローマではキリスト教の神と、ギリシャの神々が混在していた)。

絵に現れている建築のデザインは、 ドナト・ブラマンテというラファエロの友達の建築家がいたんですけど、 彼からインスピレーションを得たといわれています。
そして「ブラマンテもラファエロの絵を描く手伝いをした」とジョルジョ・バザーリ(画家・美術史家・ミケランジェロの弟子)が言ってたそうです。

聖体の論議

500 cm × 770 cm (200 in × 300 in)
こちらの「聖体の論議」(La disputa del sacramento)がラファエロが最初に取り掛かった作品です。
著名の間は当時、教皇の私設図書室だったそうで、最高裁判所の法廷でもあったそうです。
この絵を見ると、上には天上界が描かれていて、下には地上界が描かれています。

この上の真ん中にいる男性はキリストです。 そしてそのキリストの左側には聖母マリア、右には洗礼ヨハネが描かれています。 キリストの上には神様がいて、その左右に天使がいます。
雲の上には聖書の登場人物が描き込まれていて、 一番左端に座って鍵を持っているのがペトロ(鍵を預けられたペトロ)と、 その隣で足を抱えているのがアダムです。
一番右端に座って本と剣を持っているのがパウロ、青い衣を着て石板を持ったモーセがいます。
キリストの真下には鳩(精霊)が描かれていて、 周囲にプット(putto) (羽のある裸の幼児)たちが新約の四つの福音書を開いています。

地上の祭壇の上には聖体顕示台が描かれています。

祭壇の両側には神学者たちが聖変化をめぐって論議している場面が描かれています。
論議している人たちですが、古代末期もしくは中世前期の人物達だそうです。
四人の教会博士=祭壇の左側には教皇グレゴリウス一世(在位590-604年)、聖ヒエロニスム(4世紀~5世紀のキリスト教の聖職者、神学者)が座っています。
祭壇の右側には聖アウグスティヌス(354ー430年、ローマ帝国カトリック教会の司教・神学者)、アンブロジウス(340ー397年、ミラノの司教)が座っています。
また、ルネサンス期のイタリアの人物も書き込まれています。
教皇ユリウス2世、祭壇の右下で黄金の服を着ている教皇シクストゥス4世、その後ろで赤い服をきているダンテ・アリギエーリ(神曲の著者/1265ー1321/フィレツェの詩人・哲学者)、サヴォナローラ(宗教家・異端とされて処刑されてしまった)です。
このフレスコ画の内容についてラファエロには助言を求める相手がいたようです。
ラファエロの描いたフレスコ画、、、、、
このラファエロの作品を見て思ったのが、彼の実力と描き方がとても完成されているということでした。他の部屋には弟子のフレスコ画がありましたが、この間だけより聖なる完成した雰囲気というものが漂っていました。
写真だと、小さすぎて雰囲気が出ていませんが、ローマに行く機会があれば是非、実物を見ていただきたいなというふうに思います。


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