絵画の制作依頼を受けるにはネットワーク・その②ーベランダから見える思い出の場所ー

誰でも自分の思い出の場所を「誰か素敵な画家がいたら描いて欲しい」と思うものだ。

ましてやその場所をもう見れなくなるなら尚更だ。


今回は私が実際、絵画の制作依頼を受け、彼の思い出の場所を描いたいきさつをお話ししたい。

世の中には絵を描いて欲しいと思っている人は沢山いるので

どのように制作依頼を受けるようになったのか参考にしてもらいたい。

目次

依頼をしてくれた27歳の青年



依頼をする人は何もお金を沢山持っている中年の社会人だけに限らない。

若い人であっても絵を描いてもらいたい人はいる
のだ。



依頼をもらったのは韓国で同じ町の住んでいた27歳の青年だった。

彼は今大学に通っていて夢に向けて勉強している。


私は韓国の「解放村」というソウルタワーの麓にある有名な町住んでいいたのだが

そこは窓からの見晴らしがメチャいいのでとても芸術的な村だった

解放村
解放村(ソウル)




彼はこの町で生まれ、27年間ここで育ったそうだ。

しかし、、


今回、長年すんだこの村から引っ越して他の街に行くというのだ

「私は幼い頃からここで生まれ育った。だからその風景、私のベランダから見えるこの風景を
絵に残して欲しいんです。だからGemmaさんに描いて欲しい。」


というのだ

私は快くオッケーした。

アートセンターは人に出会うには最適



実は彼とは以前、3回、4回ほど以前にあったことがあった。

最初に出会ったのはソウルにあるアート創作所でだった

この町にはアート創作所(主に学校に行かなくなってしまった若い青・小年達にアート授業を通して社会復帰の手助けをする)があり、


私はそこの所長(私よりも少し年上の方)と仲が良かったので

よく足を運んだり、アートの授業も時々していた。

アートセンター
タルコ創作所(달꽃창작소)
韓国料理
創作所の仲間と食事




彼とはそこで初めて会った。

こういった場所はアートに興味がある青年からその両親、また社会人まで自由に出入りするので

沢山の人に会うことができる



やはり人と人との繋がりが一番大切だ。

こちらにリンクを貼っておくので興味があればホームページを訪ねてみてほしい↓



オープンアトリエは信頼感を得れる最高のチャンス



また自ら沢山の人と知り合える機会をつくり、、、

さらにあなたの絵に対する信頼感を与えることができる方法がある



それはズバリ!、、、

オープンアトリエ(画家の制作現場を見ることができるイベント)だ。

オープンアトリエ
実際のポスター



今回依頼をしてくれた彼もこのオープンアトリエで
私の制作現場を見に来てくれた。




この町(解放村)では仲間と協力してHAOというオープンアトリエを毎年企画していたので

沢山の人がソウルの外からも見に来てくれる。




画家の制作現場を見せてことはその人にかなり強烈な信頼感を与えることができる。

「インターネット上の写真ではなく生の実際の絵を見せること」




これは本当に顧客 の信頼を得る絶好のチャンスだ。



オープンスタジオ
実際の風景

以前中米パナマでキューバのアーティストがアトリエを一日中オープンして

道ゆく人がいつでも彼のアトリエを見れるようにしていたのだが


これもメチャいいアイデアだと思う

いつも旅行客が彼のアトリアに見学しに来て
絵を説明していたりしていた。

そういうプロモーションの仕方もある。

やはりその画家に対する信頼感が大切で、そこから様々な機会が発生する

実際に制作に取り掛かる



では、、話を彼の家に戻したい。

実際彼の家にお邪魔し、描いて欲しいベランダの風景を見に行った

いざベランダに出るととても素敵なビューが広がっていた


よく韓国ドラマ に出てきそうなに

坂の上に家が立ち並んでいる素敵な風景が広がっていた。

あの感じが情緒があって良い。

解放村
解放村からの風景




彼だけでなくおじいちゃんにも会うことができて

美味しい韓国料理もご馳走になっ(笑顔)

、、、



手前には彼の通った高校が見える。

龍山高校という高校で、ソウルでは頭のいい有名な高校だ。

よくテニスやサッカーを夕方までしている姿が見えた。

龍山高等学校





イーゼルをセッテイングし構図をとり

光加減を考え、色を考え、下書きに取り掛かる。

野外スケッチ




実際にベランダでは2〜3時間ほど描き

日が暮れてきたので、仕上げはアトリエですることにした


写真も撮っておきディテールなどの参考にする




こちらが完成した作品だ↓

解放村
解放村からの風景/キャンバスに油彩/2016





黒い木でできた額をつけてプレゼントした。

価格は額を込みの価格にして、、彼はあまりお金がないと言っていたのだが、



アルバイトもしていて貯めたお金で頑張って買ってくれた

すごく気にってくれて「自分の部屋にぜひ掛けます!」と言っていました。

かなり嬉しかった。


おそらくあの絵はこれから彼の家に何十年とかかっているかもしれない。

その絵を依頼して私が描いた過程も彼にとってはいい思い出になるだろう




絵はそこに記憶や時間や経験や思いを込めることができる。

人間が思いを込めて社会や何かを造るのと同じように、絵ではそれをすることができる




やはりポイントは自分をどのように知ってもらうのか?
ということだ。まずは人に知ってもらうこと。

それが積み重なって必ず良い機会に巡り会える。






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◆この記事を書いた人

Gemmaのアバター Gemma 源馬久崇ーLandscape Artistー

旅をしながら絵を描いている画家です。
「芸術は人生を豊かにする」ことを信じて活動しています。
大変な時代ですが共に頑張りましょう。

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